心の癒される音楽

精神的に落ち込んでいるときに、その落ち込み方が尋常でなく、死にたいと思うほどのものだったときに、思いもかけない救いが舞い降りてくることがある。それがこんなにも身近にあった音楽、ZARDの音楽だったとは。初めて彼女の悲報を知ったのは私の携帯でだった。NTTドコモのi-channelサービスの5月28日のニュース速報配信に、ZARD坂井泉水さん死去と。。。その時、私はZARDについては名前を知っている程度だった。実は坂井泉水という名前もZARDが出していた曲名について一つも知らなかったのだ。J-POPというジャルンの音楽に興味がなかったし、彼女自身がメディアに全くというほど登場していなかったのだから無理もないだろう。彼女の悲報がテレビで散々流れていた頃、たまたまマンションで仕事をしていて、それらのニュースを見ていた。ニュースの中で彼女の紹介とともに流れてくる音楽がどこかで聴いたことのある曲ばかり。それからなぜか彼女の歌に惹かれて、インターネットで調べるようになった。知れば、知るほど彼女自身のことや音楽についてもっと知りたくなった。それからまもなく15周年記念のBestHit集を購入して、HDプレイヤーで毎日聴き続けた。聴くたびに心が洗われるような、何か癒されるような歌詞や歌声だ。こんな身近にこんなにすばらしい音楽があったとは実に驚きだった。そのときはちょうど、仕事での環境の変化と自分へのプレッシャー、先の見えない行き詰まりと、精神的にどんどん苦しくなっていた頃だった。苦しみのあまり、電車のホームに立っていてフラッと飛び込みたくなるような衝動が走ったりすることもあった。それが彼女の歌声によって生きる希望が沸いてくるような気がした。不思議な感覚。励まされているような、慰められているような、そんな感じだった。子供の頃から音楽を聴くの大好きでいろんな音楽を聴いてきたが、これほど自分の心に響いてくる音楽はなかったと思う。運命的な音楽との出会い。悲しいことに彼女はもうこの世界にはいない。しかし彼女の音楽は心の中に永遠に生き続ける。