イマジンの世界

法律のない世界は理想の世界だという人がいる。人間全員の一人一人が他を思いやり犯罪の全くない世界、助け合い補い合い、愛に生きることを第一とする世界。一人一人が人類の調和を第一に考えそれ実践している世界であれば、確かに法律というものはあまり必要性がないかもしれない。法律は人々の社会生活上での調整を図るためのツールであるからだ。理想である法律の必要性のない世界。しかし現代にあっては一人一人が鋼鉄のような意志をもって調和を常に志向しないことにはそんな社会は無理であろう。人間はどうしても自分の都合を常に第一に考える傾向がある。そういった志向の中では犯罪は一向になくならない。利害が一致しなければ争いも起こる。そんな世界であるからこそ、法律は絶対に必要なのである。どんなに欠陥のあるザル法といえどもないよりはマシということだ。法律があればそれを守っていくことである程度自分の生活を守っていくことができるからだ。でも私は法律のない世界、一人一人がお互いのことを思いやり助け合い補い合うことのできる理想郷をよく想像する。法律もない、天国もない、財産もない世界。ジョンレノンのイマジンは真にそんな世界を歌っている。