衆院選1週間前

前回の郵政選挙から4年が経ち、いよいよ2009年度の衆院選が1週間前となった。今日はテレビで朝から与野党の討論番組を流して、有権者に各政党の党首また幹部が持論の政策を訴えていた。今回の選挙で優位に立つ民主野党はあくまでも政権交代を訴えていたが、個々の政策では歯切れのわるい説明が続いた。圧倒的不利が伝えられている自民の方が攻めの姿勢で逆に攻勢をかけているような印象を受けた。選挙で優位に立つには、国民に訴えるキャッチフレーズが用意できたほうだと思う。前回は自民が郵政民営化というキャッチフレーズが掲げた。これは小泉元首相のブレない姿勢のシンボリックな面が前面に出た選挙戦であった。国民はこういったワンフレーズ、一言で言い表されるわかりやすさを求めているのだろう。今回は自民が「責任力」という言葉を持ち出した。しかしこの言葉は自民党にとってなんの援護射撃にもなっていない。なぜなら、この4年間、総理大臣が3回も変わったのであるから。自民党の総裁が任期途中で責任放棄をしてしまったのだから、この言葉には自民党にとってまったく説得力がないのだ。それに責任力という言葉になんら具体的な未来や希望を感じとることはできないだろう。それでは「政権交代」はどうか。これはアメリカのオバマが打ち出した「チェンジ」を連想させる。何かが変わる。変化する。という言葉には希望や未来像が想像できる。フレーズで完全に自民は負けてしまった。たぶん、この政権交代は実現するだろう。だが、私はあまり民主党に期待はしていない。今回民主党が政権をとっても、また自民党に政権が戻ってしまうような気がする。なぜか、それは民主党には政権をとった経験がまったくないからだ。政権をとっても混乱と失敗が続き支持率はすぐに地に落ちるような気がする。民主党の話を聞いていると、多くの部分で準備不足なのだ。失政が続けばすぐに風が変わる。こういった厳しい状況でも民主政権が続くには、鳩山さんの手腕が大きくものをいうだろう。小泉さんのようなブレない一貫性を保てるかだ。まあ、民主党になったらお手並みを拝見することとしよう。政権交代はいずれにしろ、この国にとっては必然なことではあると思うからだ。